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水溶液から取り出せるか

結晶の析出結晶の析出結晶の析出

 前の実験で作った食塩水とカリミョウバン水から、元の食塩、カリミョウバンを取り出してみる。

 

 ほぼ飽和状態の水溶液を、それぞれ約5mLずつプリンカップに入れて配布する。

 スライドガラスは、金銭皿に3枚ずつ、ペーパータオルとともに入れて保管しているので、出すだけで準備は済む。皿にガラス棒を2本入れておく。

 ペトリ皿で乾燥させる方は、名前と溶液名を書き入れるマスキングテープを急いで貼り付けておいた。2液×12卓×2クラスの約50個。色を変えているのは見つけやすいようにとの配慮。顕微鏡用に使った残りの水溶液を入れて、フタをして教室へ運ぶ。

 

 時間内には、スライドガラスに乗せて、結晶が出てくるのを顕微鏡で観察する。水溶液を広げたり、下敷きで扇いだりして水を蒸発させている。フロストのついたスライドガラスなので、炙るのは止めている。

 生物顕微鏡の子もいるけど、久しぶりの実体顕微鏡。近すぎやでそれじゃぁ見えんやろ、ってのがいるので、ピント合わせの新聞紙を必要に応じて置いてまわる。

 

結晶の析出,tablet結晶の析出

 顕微鏡観察なので、オンラインでの提出用のノートが配布されている。何とか写真を撮って送らなあかん。

 ぼっちの子が居るなと思ってたら、器具棚からさっさと一人用の顕微鏡光源装置を持って行った。4人用の大きな光源を出すこともないもんな。実験終わりにはちゃんと元の位置に戻してある。顕微鏡などと同じ扱い。

結晶の析出結晶の析出

 うまく見えたのはこんなの。大きい方が食塩で、小さい方がミョウバンみたい。

 右の写真に見えているのは結晶ではない。落射光のLEDが5素子封入されているのが花のように映っているのだ。


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食塩を溶かす

食塩を溶かす<もののとけ方>食塩を溶かす

 5年生のもののとけ方の中でも忙しい実験。今日は食塩の溶ける量のリミットがあるか調べる。

 

 実験セットと上皿天秤、コンロを運び、水をメスシリンダーで量り、食塩を30g計り取り、湯煎の用意をする。卓のほとんどが2人なので分業・並行作業が出来なくちゃ間に合わんのだ。

 “食塩2gお願い” なんて声が飛んでる卓はうまく進む。2g乗せた薬包紙がいくつか置いてあると良い。

食塩を溶かす

 溶けたら、ビーカーに貼ったマスキングテープの温度を計ってノートに記録する。聴いてなかった子は、上から温度を計ろうとする。この温度計、透明なもんの温度は計れんのだ。かといって、全浸没型の棒温度計では出来んから、テープの温度を計っているのだ。

 溶けなかったら、湯煎であたためてみる。食塩は溶かすのが大変。30gから始めたが、36g付近で温度を上げてももう溶けなくなる。

 

 次は、温度によってよく溶けるミョウバンをやる予定なので、食塩で慣れておいてくれると良い。食塩は溶けにくかったやろ、先生に根性で溶かせって言われたもんなぁ、って。

 

 メスシリンダーと、上皿天秤のスキルの定着の実験。薬包紙はどう折るんだったっけ、と言いながら、三角折りの反対側に正方形折りのを作って乗せてる。

 何も載せていない上皿天秤がつりあってない、と言ってる。“お皿を右左入れ替えてみな” で解決。バランサーを動かさなくてもつり合った。

 

 やはり、時間は足りない。考察を書く時間は取れない。食塩、みょうばんをまとめて、グラフに表すなどして考察の時間を作ると良いかも。


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溶けても重さは変わらない

溶けても重さは変わらない

 もののとけ方の実験に入る。最初は、溶けて見えなくなった食塩は、なくなったのか、存在しているのかを調べる。

電子天秤をバラしてみる

 精密に重さを計るので、電子天秤の使い方をやる。

 家庭用のデジタル計りは、1000円以下で買えるけれども、0.1gまで計れるこの電子天秤の値段は一桁上。

 壊れた電子天秤を分解して、その心臓部を説明用に用意しておいた。バネを使っている上皿自動ばかりと違って、動く部分ってのがナイ。茶色い部分が重要なセンサー。

 それに、秤量が200gなので、手や筆箱を乗せて遊ぶってのは “壊そうと思っている以外、その行動の理由はナイ!” と決めつけることにしている、と伝える。

溶けても重さは変わらない<もののとけ方>

 次の実験の分も合わせて、食塩を45g計って分けておいた。5g溶かすと、次の実験用に40g残っているハズ。


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瓶が破裂して、ドクターヘリ

 昔々の放課後のこと、職員室に先生が何人か走り込んできて、職員室の窓から運動場を見ていた。その視線の先には、ペットボトルが逆さまに立っている。

 ドライアイスと水をペットボトルに詰め、ロケットとして飛ぶかどうかの予備実験らしい。結局、1mほど上がって終わりだった。安全に予備実験をしようと職員室のガラス越しに見てたらしい。その後、こんなロケット作りは断念したみたい。

 

ラムネ瓶

 中学校でラムネ飲料を作る実験で、ガラス瓶が破裂したと報道されている。ビンさえ手に入れれば、あとは食品用の重曹とクエン酸なので、簡単に出来るおもしろ実験だ。報道では、薬剤を入れすぎたのではと調べているらしい。

 

 薬剤師さんのサイトを見ると2.5g、4gだけど、youtubeの例を見ると、薬剤の量は1g、2gと少なめにしている。その上、まだ反応しているのに、早めにビー玉栓を抜いて飲んでみている。何気ないことだけど、安全を意識しているみたい。

 

 その他にも、発生したCO2がより水に溶けるように砂糖水を冷やしてから重曹と合わせるとか、砂糖水の量を減らし瓶内の空気量を多めにしておくとか、配慮しておく項目は多い。

 

 

2023年12月20日 14時49分 NHK

20日午前10時20分ごろ、三郷市の市立南中学校で、「理科の実験中にガラス瓶が割れて生徒がけがをした」と学校から消防に通報がありました。

警察によりますと、2年生の生徒10人が病院に搬送され、1人が割れたガラスでひじを切るけがをし、残る9人は軽傷だということです。

三郷市教育委員会によりますと、当時、理科室で2年生の生徒およそ30人がグループに分かれ、ラムネ瓶に水と重曹、それにクエン酸を入れて炭酸水を作り、ビー玉を押し上げてふたをする実験を行っていましたが、配合を誤ったため、瓶の中の圧力が高まりすぎて破裂したということです。


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技能の部分だけを年内にやっておく

上皿てんびんの使い方<もののとけ方>上皿てんびんの使い方

 ものの溶け方に入る。授業交換をしているので、社会科がやるって言えば、理科もやんなくちゃならない。

 2学期の理科は終わりました、って宣言したそう。で、理科室へ行くって言うと、やったぁ〜。良いねぇ、やりたいって気があるってのは。

 正月またぎになるので、2時間を使ってこの単元での技能の部分と、「水に溶ける」の定義を年内にやってしまう。技能ってのは、上皿天秤の使い方、そして、ろ過の方法。

 授業中に気づいたけど、ガラス棒で混ぜるってのも初めてだったらしい。シリコンゴムの方で混ぜるってのを知らなかった。

 

上皿てんびんの仕組み

 今日は、上皿てんびんの作りの説明、運び方・片付け方、計るのと計り取る場合の違い、薬包紙の折り方、など。

 写真は、ナイフエッジ。分銅の置く位置が違っても、シーソーのようにつり合いが変わったりしないしくみ。現物を見せて説明するとよくわかる。廃棄した上皿天秤から取り外しておいたもの。

 繊細なこの刃先を破損させたくないので、皿を片方にまとめて運んだり、片付けたりするのだ。


ものの溶け方へ

 で、実際にデンプンとコーヒーシュガーを計り取る。その後は水に入れて溶かす。混ぜながら、「沈んで溶けない」って言ってる。来週まで教室に置いて観察する。

 デンプンは、沈むだけで溶けない。水に溶けていないことを、次時にヨウ素液で確かめる。コーヒーシュガーは有色透明の水溶液になっている。均一、拡散、透明の水溶液の特徴を押さえておくつもり。

 ぼっちの卓があるけど、やっぱり一番早い。水溶液を提出し、さっさと片付けまでやっちまった。

 

 で、次回は、小学校ではココでしかヤラない、ろ過のやり方をする。ヨウ素液で染めたデンプンと水の混合物をろ過してみる。

 加えて、今年とみに有名になったパインアメを水に吊るして、飴が水に溶けるようすを観察する予定。穴が開いてるのが便利で、パインとオレンジがあるのだが、売り切れの店が多い。

 

 しかし、準備物に薬さじって書いてあるのに、指でつまんで天秤に載せてるのがおる。今日のは食べても大丈夫な試料だけど、薬品を手で扱うのはアカンぞ。危険予知トレーニングにはそんなの無かったからなぁ。

 この計り取りのスピードでは、食塩を2gずつ計っておいて、つぎつぎに溶かす実験はタイムオーバーになりそう。


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新幹線仙台の事件は濃硫酸だろう

新幹線 仙台 事故

 新幹線内で薬液が漏れて化学火傷で搬送と大騒ぎになっている。テレビでは車両出口から白煙が見えていた。

 『酸なんで大丈夫です』『試薬の硫酸なんで大丈夫です』と言うけど『スーツの足元がビリビリに破けてたんで…』『子どもが尻もちをついてやけど…』って報道だからどう見ても希硫酸ではなく濃硫酸だ。

 『仕事に使うためにペットボトルのような容器に入れて…』ということだが、PETボトルは薬品に弱い。酸性側はジュースや炭酸飲料のpH4程度まで、塩基性はもっと幅が狭い。アンモニアなどはPET樹脂を白く変性させてしまう。

 

 「ものの溶け方」で作り出された水溶液を保存して、他の実験で使っているが、寒剤に加えて使う食塩水程度にとどめておくべきだ。アサガオの色水の色替えの、食酢、重曹水を詰めていることもあるが、PETボトル入りは短時間で使い終わることが肝心だ。

 

 塩基性の水溶液は、アンモニア水の原液が入っているように、ポリエチレンボトルが安心。酸性の水溶液は、硫酸も塩酸も酢酸も着色瓶入りだ。 

 塩酸を10%ほど含むトイレ洗剤や、NaOHを4%ほど含む油汚れ用洗剤、燃料用アルコールなどは、ポリエチレンボトルに入って売られている。理科室で作っている石灰水のボトルもポリエチレン製。

 草刈り機に使う混合ガソリンや、メタノールは、缶入り。PETボトル入りの試薬や燃料は見かけることがない。

 

 ウチでは、ポリエチレンボトルは、ドラッグストアの精製水のボトルや、PVA糊の使用済ボトルを使っている。ボトルのみを買うより安いからだ。

 

 大変だねぇ。緊急車両が30台ほど出動した事件になってしまって、新幹線はその先の運転を取りやめだし、他の便にも遅れが発生だって。

 

 その後の調査の結果、硫酸と硝酸だった、って。発煙硫酸と硝酸だったら、何でも溶けてしまうワな。


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pHを計りたい水溶液のリクエストを受けて

 各班からリクエストがあった水溶液を担任が買い集めてきた。

pHを計りたい<水溶液の性質>pHを計りたい

 それを、デジタルpH計で計ってみる演示実験。

 今まで実験で調べてきた水溶液のpHを計ってみる。強アルカリのNaOHは13あたりが出てほしいので、万能pH試験紙を使ってみた。

 

 まずは、既知の水溶液のpHから、リクエスト液の予想を立てる。「何で?」って聞くと「炭酸だから、酸性」「アルコールは、中性だとおもう」って理由がついてきた。

pHを計りたいpHを計りたい
 だいたい手に入る飲料等は、ほとんど酸性。苦いからと言っても、ビールも炭酸なので酸性。

 なので、鶏卵とこんにゃくを用意しておく。なかなか身の回りにアルカリ性のものって無いから。

 結果の板書は、だいたいこのあたりって書き方。0.1まで計れるけど、小学校は、リトマス紙レベルで良いんだから。

 

***************************

こんにゃくの水は

 こんにゃくの原材料名を見てみる。水酸化Caって凝固剤は、石灰水のことだ。自給自足していて昔ながらのつくり方をしている家では、風呂の焚口の白くなった薪の灰を水に溶かして濾して使っている。木灰(きばい)ってアルカリだ。

 

 で、注意事項がおもしろい。ごぼうが緑色に、玉ねぎが黄色くなることがあるって。こんにゃくの水とともにごぼうを煮込んでみると面白いかも知れん。

 それぞれのポリフェノールがアルカリに反応して変色するからだ。料理って化学なのだ。


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酸・アルカリで色が変わる

 ムラサキイモの色が変わる

ムラサキイモ抽出<水溶液の性質>ムラサキイモの呈色

 導入実験の仲間わけで使ったムラサキイモ。

 家にある水溶液に、ムラサキイモを入れてみた。その水溶液の色。右は取り出した芋の色。

 酸性は赤色、中性が紫色、アルカリ性は緑、青、黄になる。

 酢、ワイン、酒、味醂など、アルコール系は色素がよく出るようで色が濃い。ムラサキイモ抽出液を作る時は、水に少々エタノールを加えることにしている。

 アルカリウォッシュは、セスキ炭酸ソーダのこと、洗剤のアタックは、漂白されたみたいで白。

 

 ムラサキイモのホットケーキ

紫芋ホットケーキ,murasaki紫芋ホットケーキ紫芋ホットケーキ

 ムラサキイモをつぶして、ホットケーキミックスを入れて焼く。ドーナツでもOK。

 ホットケーキミックスに入っている膨張剤が、熱でアルカリ性になるので、紫色が、緑〜青に変わる。変な色だけど味は変わらない。でもな、食欲をそそらない。

 なお、膨張剤には、金属のアルミニウムが含まれたものを使っていることが多い。(アルミフリーのベーキングパウダーもある)

 

 ムラサキイモでリンゴきんとん

リンゴきんとん三色金団

 つぶして冷凍しておいたムラサキイモ。お節料理として干しリンゴを入れてフルーツきんとんに。

 少々リンゴジュースを加えて酸性にした方が赤くなっておいしそう。リンゴのまわりはもっと明るい赤色になっている。

 

 紫キャベツのやきそば

紫キャベツの焼きそば

 紫キャベツと紫タマネギを、水を入れて炒めます(色を取り出すためです)。なければ赤シソでも出来そう。

 肉やモヤシなど他の野菜を入れて焼きそばを作り、先の紫キャベツと紫タマネギを入れると、そばが緑色になる。

 中華そばには、かん水というアルカリ性の水溶液を使うので、アルカリ性の緑色になる。

 味変で、レモンをかけると、色が変わる。

 色が分かりやすいように、食べる前にソースをかけるか、塩焼きそばがオススメ。

 

 マロウブルーってお茶

マロウブルーの呈色

 ハーブティーの一種で、入れた時は青色、しばらく経つと紫色、レモンを浮かべるとピンクに変わるお茶。

 まるで化学実験って飲み物だが、それで驚かせるってのが楽しいんだよね。教材屋さんで買うと高いが、紅茶屋さんで手に入るとか。

 

 こんにゃくの水はアルカリ性

こんにゃくの水はこんにゃくの水は

 きんぴらこんにゃくも、結びしらたきも、同じことが書いてある。ごぼうが緑色に、玉ねぎが黄色に変色することがあるって。

 わざとこんにゃくに封入してある水も使って、こんにゃくとごぼうの煮物を作ってみると面白いかもしれない。


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金属かどうかたしかめる

 今日の授業は、

金属の確かめ方で、●塩酸に溶かす ●電気を流す ●こすったら光沢が出るか ●磁石 ●燃やす が出ました!

 って連絡が来た。

 ならば、磁石、電気、塩酸の順で、こするのをあきらめるか。だって、水蒸気を吸ったべとべとの「粉」だから。燃やすってのは炎色反応らしい。

 それに合わせて、様々準備をしておく。

 

 まずは、鉄が溶けた粉に磁石を近づけてみる。アルミの方は無理。

金属かどうか

 電池、クリップ付コード、検流計を出しておいた。負荷なしの短絡回路で導通を調べてみる。レンジは5A。短絡電流は3A程度なので、検流計を負荷にしたショート回路でもOK。豆電球を出しておけば良いんだけどね。

 

金属かどうか金属かどうか

 磨く、ってのは、あきらめるのなら結果の表に斜線ね、って言っておいたら、やらなかったみたい。粉はすでにべとべとに水分を吸っていて磨くどころではない。

 

 最後は、塩酸に溶かして、泡や熱が出るか確かめる。

 塩化アルミは潮解して薬包紙が湿っているだけ。なので、切り取って塩酸に入れてみる。

 

 もう一つのクラスは、磨くかわりに、燃やすって炎色反応だ。

 鉄やアルミの色は見えにくいので、銅は塩酸に溶けないけど、硫酸に銅を溶かした粉、を使うと。硫酸銅をアルコールランプにかざしてみる。炎が緑色になる。

 これで銅が含まれているな、って分かるのだけど、この粉はどう見ても銅ではないなぁ、って演示実験。

 炎色反応で金属かどうかわかる、って思ってるのだったらちょっと違うんだな。金属の性質を持っているかどうかを調べたいんだから。

 

 大量に試験管を使う授業がこれで終わり。再洗浄をして、試験管立てに2本ずつ立てておく。次は、4年生の温まり方だな。


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塩酸に溶けた金属を取り出す

 前時の実験で、塩酸にアルミ・鉄が溶けた試験管を取り置いてある。その塩酸から溶けている金属を取り出す。

 その前に、取り出した粉末を保管するための薬包紙を準備する。前方に集まって一斉に、空中で薬包紙の折り紙。“これでいいの?” って不安なようだが、こぼれてこなけりゃ良いのよ。

塩酸から乾固<水溶液の性質>塩酸から乾固

 この実験、とにかく使うものが多い。ピペット台まで出した。燃焼時間がちょっと長いので、特に三脚での火傷の心配を伝えておく。

 底に沈んだモロモロをよけて、1mL程度を蒸発皿に取って加熱する。多すぎると時間内に終わらなくなる。焼くな!焦がすな!、乾かせって机間巡視でスピードアップの声をかけてまわる。

 

 さすが3molの塩酸、劇物寸前、サンポール原液の濃さだ。塩化物になって減っているとは言え、蒸気の方向によってはツンと来る。

 窓を開けて、換気扇を回しているので、子どもたちはあまりクサイとは言わないみたい。アルコールランプの炎がそよぐので、エアコンは停止。ウチの理科室は斜め天井で、4m上の排煙窓と換気扇は屋上直結。空間が大きいので臭いもマシなよう。

薬包紙 

 塩酸とアルミの試験管、塩酸と鉄の試験管があるので、途中で洗って2回、乾固して粉を取り出す。それだけでほぼ時間いっぱい。加熱している間に、薬包紙をスタンバイさせておく。

 結果や考察は明日、教室でやるみたい。で、取り出した粉は金属か?って調べる方法を考えるみたい。

塩酸から乾固
熱源は、アルコールランプ。燃料は肩まで補充しておいた。机上をずらしている限り転倒の心配はない。火口付近は熱いのだが、燃料のあたりを押してずらしていると熱くはない。

 巡視していると、ヒビの入っている蒸発皿があった。ヒビってのは気がつきにくくて、温まると漏れてくるみたい。即、予備のを出して次の水溶液を入れた。

塩酸から乾固

 蒸発皿から薬さじでカリカリと集めた粉末は、薬包紙に包んで、いろいろ記入させて、次時の実験用に集めておく。

 

塩酸から乾固

 実験後の蒸発皿は塩化鉄で黄色くなっているのがあるので、廃塩酸で漬け置き洗浄する。白い蒸発皿は、白くなくては。

 

 試験管の塩酸は廃液として捨てた後回収して、金属みたいに溶けるだろうかと試すために新しい塩酸を入れておく。金属の性質を持っているなら、塩酸に泡を出して溶け、熱を出すって。

 電気を通すか調べるってなると、急遽、電池と検流計を運ばせるつもり。

 

*****************

 卒業生が観察参加で来ていて、「この棚、さわったらダメって言われてた」んだって。そうなんよ、引き出しが外れてバラバラで、もっぱら埃の溜まる所だったのを、場所を変え、洗って、磨き直して、工作をし、転倒防止の工事をしたのだ。

器具棚蒸発皿セットの引き出し

 三角架、るつぼばさみ、ピペット台はあそこ、って言っておくだけで返却されている。


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最終更新日: 2024/03/18

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