筋肉と骨と関節の観察 <ヒトの体のつくりと運動>

手羽先は肘から先

手羽先の解剖「手羽先」

 これが、鶏の手羽。左から手羽元、手羽中、手羽端。手羽中と手羽端を手羽先と呼んでいる。手羽元の付け根は「肩関節」。手羽元と手羽中の間が「肘」。手羽中と手羽端の間が「手首」にあたる。

 写真はめずらしく、手羽元が切り分けられずに手羽先として出荷された「手羽」全体。あのフライドチキン店なら「ウイング」って部分。これの生肉が手に入ると、肘関節の観察が出来るんだけどな。

皮は不要、筋肉と腱を観察する

手羽先の解剖 手羽先の解剖

 ひたすら皮と筋肉の間の皮下脂肪に、まずは指を入れ、入れやすくなった所にハサミを入れて、皮を切り開いて剥いて取っていく。すると手羽中の両側に大きな筋肉が見えてくる。

 「筋肉」は、白い「筋膜」に覆われている。食肉としてはこの筋膜を「スジ」と呼ぶ。豚ロースなどの赤身と脂身の間にあるあのスジだ。

 このスジの行き先をたどって、関節部分の皮を取り除いていくと、筋肉の端の白い筋膜が「腱」となって「関節」を超えてその先の骨につながっているのが観察できる。

筋肉を引くと関節が動く

手羽先の解剖

 関節を開いて伸ばす筋肉を持ってひっぱると、手首の部分がまっすぐに伸びる。

 鶏は普段は手首を曲げて羽を畳んでいて、飛ぶときに手首を伸ばして羽を広げるのだ。写真のように立てて持って「伸びろ〜!」って引っ張ると楽しい。

 反対側の筋肉を引っ張ると、羽を畳むように手首が曲がる。

 人間の手と見比べながら観察すると良い。

骨も関節も観察しておこう

手羽先の解剖 手羽先の解剖

 手羽中には骨が2本。橈骨と尺骨がある。関節は窪んでいるところ。切り分ける時に軟骨などが取れてしまっていることが多い。

 右は肩関節の部分。トンコツでは「ゲンコツ」と呼んでいる骨にあたる。

 観察の最後は、手首の部分の「じん帯」を切り開いて関節が観察できると良い。時間が無ければ無理やり折って関節を観察しても良い。

羽根が付いていたところが固い

手羽先

 骨に白いものがついている部分、ここに羽ばたくための羽根がついていた。この部分の皮が固くてむきにくい。大人の手があればこの部分を補助して回ると観察が効率的に進む。

必要な準備物は

給食椀を石鹸入れに

 この観察は、とにかく手が脂だらけになる。それで、手洗い用に石鹸を用意している。

 それ以外は、ビニール袋に手羽先を入れて配布して、ビニール袋を解剖台として使っている。脂だらけの手では、ノートに記録なんて出来やしない。目に焼き付けておくことになる。

 個人で用意するのは、ハサミ。事務用のハサミでも何とか皮は切れる。それと、手拭き用のタオルか雑巾。

 先生用にメス代わりの剃刀を用意しているが、使いづらい。解剖用ハサミの方が良いという人が多いみたい。

骨格を取り出せると発展的な学習だが

 1時間で使い切ってしまう食肉だが、一人60円程度で本物の筋肉と骨と関節が観察できるのは楽しい。模型を見ることでは得られない満足感がある。

骨格標本

 観察を終えた生肉は人肌の温かさだ。持ち帰らせるのは衛生上、食の安全上問題だと思うが、煮て、骨を取り出して標本のように出来ると楽しい。「食べないように」と十分に指導してなら持ち帰らせてもいいかなとも思う。

 骨格を取り出して置いていると、臭う。臭わぬように油やたんぱくを取り去れば良いのだが、小学校では少々難しそう。

 酵素(入歯洗浄剤)や排水管洗浄剤(水酸化ナトリウム入り)を使ったり、除光液で油を取ったりする方法が紹介されているが、次の学年での自由研究ネタかもしれない。

 掌や指の骨が他の生物よりも少ないってことに気づくのだがなぁ。

 

 


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最終更新日: 2020/09/21

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