もののとけ方 <もののとけ方>

1 まずは溶解度曲線を

溶解度曲線

 化合物によって温度と溶ける量の変化を知っていないと実験に当たっての指示ができない。

 1gずつ溶かしていく時間がないからだ。食塩ならとりあえず最初は30g、カリミョウバンなら4gから溶かし始めて、2gずつ増やしていくと1時間の時間内におさまる。

化合物 0°C 10°C 20°C 30°C 40°C 50°C 60°C 70°C 80°C 90°C 100°C
塩化アンモニウム 29.4 33.2 37.2 41.4 45.8 50.4 55.3 60.2 65.6 71.2 77.3
食塩 35.7 35.7 35.9 36.1 36.4 36.7 37.0 37.5 37.9 38.5 39.0
ホウ酸 2.5   4.7   8.1 10.3 13.0   19.1   27.5
重曹 7.0 8.1 9.6 11.1 12.7   16.0        
カリミョウバン 3.0 4.0 5.9 8.4 11.7 17.0 24.8 40.0 71.0 109.0  

2 溶けるとは

シュリーレン現象もののとけ方

 最初に、水槽に飴をつるして溶ける様子を観察する。飴は穴の開いたパインアメを使っているが、穴がなければ針金を焼いて飴に突き刺して固定する方法がある。他に、お茶パックに入れた砂糖や食塩を追加してやっても良い。

 「溶ける」の定義が必要だからだ。「融ける」「解ける」「熔ける」など漢字だけでもいろいろあって、生活で使う上では溶媒に溶かすことを指していないことが多い。

3 スキルを磨く

飽和食塩水の実験食塩を飽和するまで溶かす水溶液のろ過

 この実験では、メスシリンダーを扱う。溶媒の水を100mL計り取るだけだが。他にメスシリンダーを使う実験は出てこないので、扱い方、安全な置き方を指導しておかなくてはならない。

 また、上皿天秤を使って計り取る回数が多い。薬包紙を両側にのせる、利き手側で操作をするなどのスキルを磨いておきたいものだ。

 漏斗でろ過をするののこの実験だけだ。ろ紙の折り方、ガラス棒に沿わせて注ぐなどのスキルが求められる。

4 湯せんで加温

湯煎用はさみもののとけ方湯せん用ボウル

 溶け残ったなら加温して溶かすことになる。加温は湯せんが良い。500mLビーカーに水溶液の入った200mLビーカーを入れて温めていたが、取り出すのが熱い。そこで、るつぼばさみにシリコンチューブをはめて湯せん用はさみを作った。湯はステンレスやアルマイトのボウルで温めるとやりやすい。

 実験は40℃ちょうどで、という計測はできない。とけきった温度をはかって記録することになる。

5 再結晶は顕微鏡下で

水溶液の再結晶水溶液の再結晶水溶液の再結晶

顕微鏡下で再結晶顕微鏡下で再結晶

 結晶させようってことになると、つい、大結晶を作って感動させたいって思ってしまう。それはとてつもなく時間がかかる。夏休みの自由研究ネタとしておいておくのが良い。

 顕微鏡下で出てくる結晶を観察するなら、1時間の範囲内におさまる。まずは、スライドガラスに試料を取ってから、顕微鏡の準備をする。その間に少々蒸発して結晶が始まる。スライドガラスに4種の水溶液をのせている。2滴置いているのは、何の水溶液か順番が分からなくなった時の識別用。顕微鏡なら視野は10mm未満なので、1滴あれば十分。

 カバーガラスなしで、水溶液が少々残っている状態でも検鏡できる。倍率は40倍。実体顕微鏡でも生物顕微鏡でも見ることが出来る。上の写真は黒背景が実体顕微鏡、白背景が生物顕微鏡。

 加温して溶かし終わった水溶液は、廃液として処分するのではなく、ペットボトルなどに取り込んでおくとコレに使える。飽和食塩水なら、4年生の水のすがたの氷作りに使える。

6 溶けて見えなくなっても質量は同じ

重さは変わらない

 溶かす前の、ガラス棒、ビーカーと水、薬包紙と化合物をはかりに載せて質量を計る。こぼさぬように注意しながら溶かした後も同じものをのせて質量を計る。

 使用するのは0.1gが感量の電子天秤。よく注意しておかないと、手やら筆箱を乗せてみたくなるのが秤だ。デジタル秤は1000円以下で手に入るが、電子天秤の値段は一桁高額だ。そのような行動は“壊してみようと思った”以外の動機はない!って言いきっておく方が良い。何台も壊れた電子天秤が置いてあったのは多分こんな余計なことをしたせいなんだろう。

7 塩化アンモニウムはまるで雪

水溶液の再結晶水溶液の再結晶

 試験管に雪が降る、って再結晶の実験。湯せんにして溶かした水溶液が冷めるのを待つ間に演示実験としてやっている。加温して飽和状態まで溶かした塩化アンモニウム水溶液を常温に置いていると試験管内に雪が降るように再結晶が始まる。

 ちょっと長いL=300mmの試験管を使っている。ゴム栓をしてそのまま置いていて、毎年ソレを温めて使っている。


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最終更新日: 2020/08/07

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