蓄電器、コンデンサ、キャパシタって <発電と電気の利用>

コンデンサ

 <発電と電気の利用>で、キャパシタ(蓄電器、コンデンサ)を使うようになった。さて、キャパシタ、コンデンサ、蓄電器って、何?

 マンガン電池やアルカリ電池、蓄電池やリチウムイオン電池とどう違うの?

 

 上の図は、回路図で使うコンデンサの記号です。aが代表的な記号、bは大容量の電解液を使ったコンデンサで極性があるので+の記号付き、CとDは可変コンデンサ。

 コンデンサとは、この記号のように、電極を向かい合わせにした構造の部品です。

点灯回路

 上のように、私の、やってはいけないLED点灯回路でも、交流を通す部品としてコンデンサを使ってます。コンデンサは、直流は通さないが、交流は通るのです。

コンデンサコンデンサコンデンサ

 構造的に分かりやすいのはこの空気コンデンサ。絶縁体として空気を使った、場所をとる大きな部品。真空管式のラジオで、選局の用途に使っていた容量可変コンデンサです。空気コンデンサは二つの電極が向かい合って、その対面する面積が変わるように作ってあります。

 右は、高圧のかかる無線送信機などに使われていた絶縁体に雲母を使ったマイカコンデンサ。

 コンデンサは、絶縁体で隔てられた二つの電極に、+とーが引き寄せられて来て溜まるという単純な構造です。

コンデンサコンデンサコンデンサ

 左の丸くオレンジのはセラミックコンデンサ。セパレータに磁器を使用しその表面に金属を貼った電極です。その他のは、セパレータにフィルムを使ったフィルムコンデンサ。

 中は、同じように2枚の電極の間にセパレータを挟んで巻いたもの。絶縁のためにオイルを使ったのがオイルコンデンサ、電解液を使ったのが電解コンデンサ。

 右は、これらのコンデンサの構造を図解したもの。

 これらのほかに、最近では基板の表面に実装するタイプのコンデンサも多くなってきている。

 

 コンデンサには静電容量のF(ファラッド)という単位を使う。今まで普通は、マイクロファラッド(μF = 10−6F)やピコファラッド(pF = 10−12F)と、とても小さな単位で使うことが多かった。

コンデンサ

 それに比べて、実験用に理科室にあるコンデンサは「電気二重層コンデンサ」と言って、容量がとてつもなく大きい。これで10F(ファラッド)だ。上の(中)のコンデンサより6桁も大きな容量を持っている。

 そのため、スーパーキャパシタ、ウルトラキャパシタなどと呼ぶところもある。そのため、今までのコンデンサと呼ぶのではなく「キャパシタ」と呼ぶ方が良いという声もある。

 

 電気を得る電池としては、マンガン電池やアルカリ電池など、化学反応を利用した1次電池がある。非可逆の化学反応で、充電の出来ないのが1次電池と呼ばれる。

 電気を貯めておける2次電池として、従来は自動車のバッテリーなどの鉛蓄電器しかなかった。ニッケルカドミウム電池やリチウムイオン電池など2次電池も進化して、今では自動車の主電源として使えるまでになっている。しかしこれも化学反応をベースにした電池である。

 コンデンサの性能は静電容量(F)で表すが、化学反応を伴わないので応答速度が非常に速い。しかし、容量が少なかったために、交流を直流に直した時の、脈流の細かな電圧変化を平滑にする用途ぐらいしか使えなかった。

 この電気二重層コンデンサは大容量で、応答速度が速く内部抵抗が低いために、急に大電流が必要な機器など、新しい用途が開けてきている。ただ、耐圧が低いのが難点。

 

 発電と電気の利用でこの大きなキャパシタを使う時は、「耐圧」「極性」に注意することとと、短絡させないように使うようにさせたい。そのために、ウチでは極性を意識するように、キャパシタに赤黒のリード線を付けている。

コンデンサ蓄電装置の製作回路図

 極性を間違って使わないようにと、市販の実験器具では、入力側にダイオードを付けている。ダイオードが入ると、極性を逆に接続すると蓄電されない。また、整流用ダイオードの順方向の電圧降下が0.6Vほどあるので、その分蓄電される電圧も下がるので耐圧の心配が少々減る。手作りしてみたのは(中)。手持ちの大きな容量の2200μFだが、理科室のキャパシタより4桁も小さい。通電中、蓄電中を示すLEDもつけておいた。その参考回路図は(右)。

蓄電回路

 ダイオードをブリッジ接続にしておくと、IN側の極性を気にしなくてもよくなる。この回路は普通の整流回路なので、入力側に交流を接続しても直流が蓄電される。

 

 キャパシタ(コンデンサ、蓄電器)には、「極性」があり、「耐圧」があり、「内部抵抗」が非常に低い。極性のある回路を扱う時に気を付ける点に加えて、大電流を流す能力を持った素子であることを知ったうえで取り扱わなければならない。

 実験に使用した後は、キャパシタにモーターなど消費電流の大きなものを接続して、完全放電しておく方が安全である。

 

 

 


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最終更新日: 2020/04/05

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