上皿てんびんのしくみ <みんなで使う理科室>
- 2015年11月27日(金)
- カテゴリー:おもしろ理科支援
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上皿てんびんの使い方の説明で、こんなひっかけ問題を出してみた。
皿は片方に寄せて片付ける。使うときには両方に乗せて釣り合いを見る。さて、左の皿を裏返しにして外の方に置いて、右をの皿を支点の方へ寄せた。この場合、どっちが下がるでしょう、ってね。
そりゃ、誘導するような言い方してますから、ほとんどの子が素直に引っかかってくれます。“えっ、釣り合うんとちがうん?”正解を言い当てる子が不安になるくらい。
釣り合うんですね、コレが。なぜかというと、皿の上のどこに乗せても、重さがかかるのは皿下のナイフエッジの部分。ナイフエッジの位置は支点からの距離が一定なので、シーソーのように傾いたりせずに釣り合うのだと説明しておく。
大切なのは、そのデリケートなナイフエッジを大切に扱うようにすることを分からせる。要するにガチャンガチャンとやってはいかんということなのだ。廃棄した写真のタイプの上皿てんびんは、ばらしてみると、ナイフエッジが錆びてるわ、欠けてるワだったから。
その後、操作するのは利き手側。薬品を計りとるなら薬品が右側。物の重さをはかるのなら分銅が右側、と分からせる。
「針が止まるまで待ったりすんなよ」というと、“振れ幅で見るんよな”と、分かっている様子だった。
器具の取り扱いと、ノート記録の取り方、これが理科で教え込む大切なポイント。ものが溶けるという概念は、間違って認識さえしなければ、上の学校で繰り返し学習するのだから取り返しがつく。単元の目標である学習内容は実は副産物である、そんな感じで実験指導をしている。
<ものと重さ>