児童が準備出来るように整備した棚の引き出しは <特集>
- 2017年03月16日(木)
- カテゴリー:┗収納の工夫
- コメントを見る(0)書く
入口すぐの壁に止めている器具棚。燃えがら入れや、ピンセット、ガラス棒など、実験に必要なものを児童が持っていけるように理科室内に整備しています。木製の引き出しは、フラスコなどに取り付けるゴム栓、ガラス管等の器具なので、その日の実験に合わせて引き出しごと前の実験机に先生が運べば良いようにしてあります。その他の小さな準備物をアクリルの引き出しに用意しました。その引き出しの中を紹介します。
木製引き出しのガラス管・ゴム栓類です。左は、4年生の水や空気の膨張収縮実験用の30cm超のガラス管。ガラス管は細めのものを使っているので、あっという間に結果が出る。
中は、6年生の炭酸水から二酸化炭素を取り出す実験の、ペットボトル用のゴム栓とゴム管。炭酸水をボトル半分ほどにして、割り箸を入れて軽く振るだけで、熱源を使わなくても二酸化炭素が出て来る。472 501 503 529
右は、丸フラスコ用のゴム栓とゴム管。ペットボトルで二酸化炭素を取り出すようにしたので、今はどの単元で使うという用途は決まっていないが、欲しい時のために置いてある。フラスコで炭酸水を沸かした実験の名残り。
左は、20年以上前の古い給食用食器を使った燃えがら入れ。皿は、4年生が熱した銅版を置いたりするのに使う。ザルは、燃えがらを捨てるところ。授業後にまとめてゴミ箱に捨てる。ここに燃えがらを捨てたら軽く水洗いして乾燥棚で乾かすことにしている。厚みのあるアルミ食器は熱伝導が良く、燃えがら入れとしては水を入れなくても消えてくれる。
中は、2種の薬さじ。薬さじは実験によって使い分ける。ステンレスは、乾固したものを剥がしとるための道具というのがもっぱらの用途で、食塩やミョウバンはプラの薬さじを使う。大中小のサイズが混在だが、一人1本ほどある。
右はピンセット。大型、小型の2種ある。これも一人1本あるので、手羽先の解剖を個人実験でやった時など便利だった。
左は、駒込ピペットとガラススポイト。奥には、ピペットを置くためのピペット台。ビーカーなどに突き刺しておかないための小道具。ガラス棒も置けるように2本用にしている。
中は、ガラス棒。先にはクッションを取りつけておいた。サイズ違いを気にしなければ一人1本ある。これ以外に、準備室にはプレパラート作成時用に、もっと短いガラス棒も揃えてある。これはプレパラート作成セットを準備する時に出してくる。
右は、蒸発皿を使うときのセット。乾固実験に必須のるつぼばさみ、三角架が同じ引き出しから取れるようにまとめた。
左は、試験管ばさみと、るつぼばさみの先にクッションのゴム管をつけた湯せん用はさみの引き出し。
中は、ろうそく立て2種、右は、安全めがねの引き出し。下段には行き場がないので星座早見版を置いている。
ガスバーナー、三脚、燃焼用金網はまとめて一つの棚に収納している。棚の上には鉄製スタンドを置いている。熱源を使う実験関係はここにまとまってある。
これらで、実験の準備の一部は児童が用意することができる。
引き出しのついでに、準備室のストップウォッチの引き出し。仕切りを入れているので、抜いて引き出しごと実験室に運ぶと、元通り戻ってきやすい。全部戻ってきたかは一目でわかる。
児童が自分で実験器具等を取りに行くと、片付ける時に元の所に戻せる。実験後の後始末の教師の負担を少なくする方法なのだ。何でもかんでも先生の机に戻しに来るな、元の所に片づける、ってのが口ぐせ。
取りに行って混雑すると危ないビーカー、メスシリンダー、漏斗、集気びんなどのガラス器具だけをバットや籠に準備するだけでいい。ガラス器具は洗浄し、乾燥棚に置かれるので、元の所に片づけろって品物ではない。
元の所に片づけてほしいものは、自分たちで取りに行けるようにというのが、この器具棚にまとめているメリット。
子どもたちにとっては、理科室はとても広い空間。「えっ、こんなトコに置いてあったんだ。」って言ってる子はよく居るのだ。それだけに、何がどこにあるか、知らしめることは大事。
理科室の整理整頓 取り出しやすい 片づけやすい,実験の片付け方,あと片付け,